買ってはいけない冷蔵庫はある？｜故障が多い・壊れやすいメーカーはある？

冷蔵庫は生活に欠かせない家電の1つですが、頻繁に買い替えるものではありません。購入するタイミングは新生活が始まるときや、今使っている冷蔵庫が壊れたときなどが大半です。

安い買い物ではない上に1度買うと10年ほど使用できるため、冷蔵庫の購入には慎重になってしまいます。しかし冷蔵庫の種類がありすぎて、何を選べばいいのか迷ってしまう方も多いです。絶対に失敗したくない買い物だからこそ、" 後悔しないための冷蔵庫の選び方 "を知っておきたいです。

この記事では買ってはいけない冷蔵庫の特徴をはじめ、冷蔵庫の購入に失敗しないためのお役立ち情報をお届けします。「壊れやすいメーカーは？」「故障率の高いメーカーは？」などの気になる疑問やおすすめの冷蔵庫についてもピックアップしていますので、ぜひ参考にしてください。

庫内容量と本体サイズには確認が必要です。最近はステイホームの影響もあり、今の冷蔵庫より大容量のモデルを求められる方が増えているようです。

食材の買いだめに大容量は使いやすいですが、「設置場所に入るか」「搬入できるか」この2点を必ず確認してください。設置スペースに入るからと購入しても、搬入経路が狭く搬入できない事例が発生しています。

また、庫内容量も用途に合ったサイズ感かも確認しましょう。使用する人数や、頻繁に収納するものの大きさを考慮して選ぶのがおすすめです。

安いタイプの冷蔵庫に多いのですが、霜取り機能が付いていない冷蔵庫はおすすめできません。霜を取り除くには一度電源を落さなくてはならないので、掃除メンテナンスに手間がかかるのが難点です。

さらに、霜が付いた状態で冷蔵庫を使い続けると、冷蔵/冷凍の機能も低下してしまいます。そのため、面倒な霜取りを定期的に手動で行う必要があります。

最新の機種になればなるほど、役に立つ機能が満載です。消臭機能が付いていて、庫内のエリアごとに急速冷凍や温度管理ができるタイプも増えています。冷却機能の他にも、スマートホンと連動させて外出先から庫内の状況を確認できるようなタイプもあり、さまざまな機能にはつい目移りしてしまうほどです。

しかし、機能も使いこなせなければ意味がありません。機能が多すぎて、操作が複雑になるとストレスに感じる恐れがあります。多機能なモデルは価格も高くなるので、自分が必要とする機能かどうか吟味しましょう。

冷蔵庫は1年を通して24時間稼働させたままの状態です。そのため消費電力の小さな差も、年間を通してみると大きな数字になってしまいます。

小さい冷蔵庫なら消費電力が少ないのかと思えば、実はそうではありません。最近のモデルは大容量モデルのほうが省エネに優れている傾向にあります。欲しい容量の冷蔵庫の中で複数のモデルを比較して、なるべくコスパのいいアイテムを選びましょう。

買ってはいけないメーカーがわかれば、始めから購入するのを避けられます。基本的には冷蔵庫を取り扱う誰もが知っている大手のメーカーであれば、問題ありません。では、買ってはいけないメーカーとはどのようなメーカーなのかを見ていきます。

OEMとは「Original Equipment Manufacturing（Manufacturer）」の略です。OEMは他社のブランドの製品を製造する、製造する企業を指します。有名なメーカーでは、アイリスオーヤマ・ニトリ・山善などです。家電だけでなく、食品や化粧品などにも普及しています。

OEMメーカーのものは海外で製造されたものが多いです。リーズナブルな価格が魅力ですが、それだけ品質が劣っているとの声もあります。冷蔵庫に品質を求めるなら海外生産ではなく、少し価格の高い国内製造のものがおすすめです。

冷蔵庫を購入する際、買ってはいけないメーカーがわからない方は、知っているメーカーから選ぶのがおすすめです。知名度の低いメーカーの多くは、海外で製造されたものがほとんどです。耐久性や品質がわかりにくく、何かあったときもサポート面に不安があります。

知らないメーカーについて調べるより、始めから知っている日本のメーカーの冷蔵庫を選ぶ方が賢明だと言えます。

庫内容量は冷蔵庫を使用する人数を基準に選ぶと、大きな失敗がありません。以下の計算式で、最適な冷蔵庫の容量の目安を求められます。

目安容量＝70L（1人当たり）×家族の人数+100L（常備食材）+70L（予備スペース）

以下の表は、式で人数ごとに求めたの庫内容量目安になります。

どんなにお気に入りの冷蔵庫でも、設置できなければ無意味です。必ず設置スペース内に収まるサイズを選んでください。このとき冷蔵庫の周囲に、最低1cm程度の放熱スペースを確保できるかどうかもあわせて確認しましょう。放熱スペースが確保できていないと、本来の冷却機能が発揮できない可能性があります。

また、設置スペースまでの搬入経路を通れるかも要チェックポイントです。エレベーターや階段、玄関口から設置場所まで、確実に搬入できるかシミュレーションをしておきましょう。

扉が向かって右、もしくは左のどちらかに開くタイプです。冷蔵庫の右側に壁があるときは右開き、左側に壁があるときは左開きを選ぶと、食材の出し入れがスムーズになります。

冷蔵庫の設置場所が壁際でない環境なら、調理スペースがある方向に開くようにするといいです。食材を取り出して調理するまでの動線がスムーズになり、料理がしやすくなります。

一枚のドアが左右どちらからでも開けられる仕様になります。転勤で引っ越しが多いなど方など、冷蔵庫を設置する環境が変化しやすい方におすすめです。各メーカーの中で、唯一シャープが製造しています。

場所を選ばないといった意味では観音扉にも同様ですが、両開きの方が冷蔵庫の正面に立たなくても開口が大きいので、庫内が見渡しやすいメリットがあります。

フレンチドアとも呼ばれ、2枚のドアが両側に開くタイプになります。観音開きはドアの可動域が小さいので、冷蔵庫前のスペースが狭い場合におすすめです。一般的に、本体幅が65cm以上のモデルに採用されています。

ドアポケットが充実しているのが特徴で、ドリンクなどの収納にも長けています。また、片側だけ開くので冷気が逃げにくい点もメリットです。

収納したい食材やさまざまなストックに応じて、庫内のレイアウトにも注目しましょう。メーカーや機種によって、冷凍室・野菜室の位置が異なります。基本的に、頻繁に使用するものが腰位置にあると使いやすいです。

たとえば冷凍室が真ん中のタイプは、冷凍食品をまとめ買いする方・調理した料理を冷凍保存して頻繁に使用する方におすすめです。対して、野菜室が真ん中のタイプは、野菜を使って頻繁に調理する方に向いています。

1年を通して稼働している冷蔵庫は、家庭の消費電力の中でも大きな割合を占めます。家電量販店で購入する場合には、商品に貼られている「統一省エネルギーラベル」を確認してください。年間の電気代が比較できます。

また、容量が大きいほど消費電力が高いイメージがあるかもしれませんが、実は小容量のモデルよりも、500L以上のモデルのほうが年間消費電力は低くなる傾向があります。

東芝の冷蔵庫は野菜室の設計が特徴的です。ケースの底にある穴から野菜くずを捨てられる仕様になっています。野菜室のケースには、直接野菜(その他食材)をのせる場合も多いので、毎回ケースを取り出さずに掃除ができます。

また高級モデルのFZシリーズには、野菜室に潤いを与える機能や、肉・魚のうまみををアップさせる機能が搭載されており、食材の鮮度をを守るのにも特化しています。

シャープ独自に開発した"プラズマクラスターイオン"の効果により、庫内の除菌・消臭ができる技術が特徴です。庫内のみならず、食材自体の除菌もできるので鮮度が長持ちします。まとめ買い派の方にはとても魅力的な機能です。

また先述したように、5メーカーの中で唯一シャープが「両開きドア」に対応しています。数年のうちに引っ越しする可能性のある方には、特におすすめできるメーカーです。

使い勝手の良さにこだわった設計は、さすがパナソニックの冷蔵庫です。手が届きづらい最上段は奥が浅くなっており食材を取り出しやすいほか、棚やポケットの高さが自由に変えられるなど、幅広い使い方が可能です。

また、多くのメーカーではコンプレッサーを下部に配置している一方で、パナソニックの冷蔵庫では上部に設置されています。これにより下段部分のスペースを広々と確保でき、収納性が充実しています。

三菱の冷蔵庫は冷凍機能に特徴があります。氷点下なのに食材を凍らせずに肉・魚の鮮度を保つ技術や、包丁で切れる状態で冷凍できるなど、驚きの冷凍機能が満載です。

また、通常の冷凍室の温度設定-18℃に対して-7度で凍らせるので、ジャガイモなど冷凍に不向きな食材も美味しく冷凍できます。おうち時間の増加で、冷凍食品の買いだめが増えている方にはありがたい機能です。

日立の冷蔵庫は野菜室へのこだわりが特徴です。野菜が傷んでしまう原因のエチレンガスを分解する技術により、野菜の鮮度を長く保てます。水分を保ったまま保存できるので、野菜の栄養素も損ないません。

機種によって、野菜室と冷凍室を入れ替えられるモデルもあります。野菜室が真ん中(腰の高さ)にあった方が使い勝手がいいと思ったら、操作パネルから簡単に冷凍室と位置を入れ替えが可能です。

両開きドアは故障しやすいと噂がありますが、丁寧に扱っていれば片面ドアなどと同じように、長期間使用できます。シャープが耐久テストをして公式に耐久性を証明しているので、過度に心配する必要はありません。

気を付けたいのが、両開きのドアやフレンチドアの冷蔵庫を長期間使用すると、ドアの開閉部分に使われている軸と溝のかみ合わせが悪くなるケースがあります。かみ合わせが悪い状態で、無理にドアを開閉すると故障してしまう恐れがあります。

もしドアがスムーズに開閉しない場合は、部品の故障かもしれません。その場合はシャープ公式HPの故障診断ナビで調べた後、解決しない場合は問い合わせてみてください。

黒い冷蔵庫を購入して後悔するとしたら、掃除の手間です。黒い冷蔵庫は白や他の色の冷蔵庫と比べると、ホコリや指紋が付きやすいので汚れが目立ちます。部屋に馴染む・他の家電と合わせやすいなどのメリットもありますが、こまめな掃除がデメリットに感じる方もいます。

日立の冷蔵庫の口コミや検索ワードには、「壊れやすい」と書いてある場合がありますが、日立の真空チルドは壊れやすくはありません。昔の冷蔵庫と比べるとさまざまな機能が搭載されて部品数が増えたため、部品故障の確率は高くなりました。しかしそれは他のメーカーも同じですので、日立だけ特別壊れやすいわけではないです。

メーカーの故障率は公表されていませんし、製品によって差があるため、メーカー別の故障率の大差はないと考えられます。大手メーカーの場合は、故障したとしても保障やアフターサービスがしっかりしている場合が多いので、故障かなと思ったら保障やサービスを調べてみてください。

1人暮らし用の冷蔵庫を選ぶポイントは、自炊をするかしないかです。自炊をしない場合は、飲み物やヨーグルトなどが入る80Lがおすすめです。週末に自炊や飲み会をする方は、80Lより少し余裕のある120Lがいいですよ。

自炊をする場合は、食品や作り置きのストックができるサイズが使いやすいです。そのため200L前後の冷蔵庫が適しています。自炊にこだわりたい方は、野菜室などもついている300L以上の冷蔵庫を選んでもいいですね。

ここまで冷蔵庫を選ぶ時の注意点・最低限チェックしておきたいポイントをお伝えしてきました。メーカーや機種によって、さまざまな機能・得意分野があります。ぜひこの知識を忘れずに、あなたが快適に使用できる冷蔵庫を手に入れてください。