冷蔵庫のかさ上げ方法を紹介｜底上げのデメリットは？【キャスター台・置き台も】

キッチンで圧倒的な存在感を放つ冷蔵庫は、私たちの生活において欠かせない家電です。しかし、家電の中でもサイズの大きい冷蔵庫は、設置場所を決めていざ使い始めてみると細かい不便を感じる場合も多いです。

「冷蔵庫の下に溜まった埃が掃除しにくい」「下段の食糧が取り出しにくい」などの不便を解消する方法の1つに、冷蔵庫の「底上げ・かさ上げ（足上げ）」があります。かさ上げ台で冷蔵庫をかさ上げすると、普段の掃除も格段にしやすくなりますよ。

そもそも冷蔵庫のかさ上げが必要かと考えている方も多いでしょう。そこで今回はそのメリット・デメリットに加えて、キャスター台・小型冷蔵庫の下に置く台や・かさ上げにおすすめなグッズを紹介していきます。かさ上げする方法や気をつける点も解説するので、ぜひ参考にしてください。

冷蔵庫を乗せる台にはメリットもありますが、デメリットも存在します。かさ上げを検討しているのであれば、メリットだけでなくデメリットを理解しておくのも重要です。冷蔵庫のかさ上げに関するメリット・デメリットを紹介します。

かさ上げ台設置のメリットは「掃除しやすくなること」「カビが発生しなくなること」「下の段の食糧が取り出しやすくなること」です。かさ上げすることで冷蔵庫下に空間が生まれ、ブラシやホウキが届きやすくなります。

ルンバでお掃除したい方にも好評で、湿気が溜まりにくいのでカビが発生しにくくなるのも嬉しいポイントです。また、冷蔵庫下はゴキブリの温床のため、こまめな掃除で害虫対策ができます。

さらに、一番下段の野菜室・冷凍室の食糧が取り出しやすくなります。また、最近ではひとり暮らし用の小型冷蔵庫を乗せる台も多く出回っています。自分にあったもサイズを選んで、より快適に冷蔵庫を使いましょう。

背の高い冷蔵庫をかさ上げすると上段に手が届きにくくなる場合があります。一人暮らし向けの小型冷蔵庫（~300L程度）であれば背が低いので問題ありませんが、500Lクラスの大型冷蔵庫は180cm越えのモデルもあるので、かさ上げするなら手の届く範囲に留めておきましょう。

また、かさ上げ台が滑りやすかったり、左右の高さが異なると余計不安定になったりする場合があります。特に、キャスターのストッパーを上げっぱなしにしていると揺れがきっかけで動いてしまう可能性があり危険です。移動時以外は、しっかりストッパーを下げて（止めて）おきましょう。

キャスター台を利用して移動すると、床の材質によっては傷がついてしまう場合があります。床に傷が付きにくい材質のものや、傷対策のクリアカーペットも売られているので、気になる方はチェックしましょう。

かさ上げ台を使用する際は、耐重量の確認と地震対策を必ず行いましょう。それぞれのポイントについて見ていきます。

冷蔵庫本体の重量は小型でも50kg前後、大型になると130kg以上になるものもあります。さらに、食品の重さがプラスされるため、2Lのペットボトルを30本入れた場合の総重量は190kg以上になる場合もあります。

キャスター付きのかさ上げ台はおすすめですが、耐荷重は要チェックです。重さに耐えられないと破損の可能性があり、最悪冷蔵庫が倒れてしまう危険もあります。また、かさ上げ後は調節が難しいため、やり直しにならないよう十分な検討が必要です。

かさ上げにより冷蔵庫の重心が高くなるため、冷蔵庫が転倒するリスクは上がります。そのため、地震による転倒を防ぐための対策をしておくのがおすすめです。下のリンク内では、冷蔵庫の転倒防止対策におすすめの商品を紹介しているのでぜひチェックしてください。

ここではかさ上げの方法について説明します。冷蔵庫は50〜100kg以上と非常に重量があるため、かさ上げ作業は必ず2人以上で行ってください。

DIYの場合、まず用意するものは冷蔵庫の下に置くための部材です。部材としてよく使われるのが、木製のブロックです。これを冷蔵庫の下に置いてかさ上げします。

木製のブロックはホームセンターなどで購入できるため入手しやすいです。しかし、高さをブロックの厚みで調整する必要があるので、あらかじめどれくらいかさ上げするか、きちんと測定しておく必要があります。また、ホームセンターなどにある木製ブロックは、厚みが完全に均一になっていない場合もあるので確認しましょう。

冷蔵庫や洗濯機のかさ上げを行うための専用の台も販売されています。ホームセンターなどで木製のブロックを買ってくるより金額はかかりますが、これ1つで面倒な調整をする必要がないためおすすめです。

かさ上げ台は冷蔵庫の足の部分に置くブロックになっているものや、キャスター付きのものもあります。調節しやすいので、好みの高さに変更しやすいのがメリットです。洗濯機向けに発売されているものが多いので、サイズと耐重量をしっかり確認してから使いましょう。

DIYでかさ上げする場合のおすすめを紹介します。どれもホームセンターなどで購入でき、比較的安価です。

ホームセンターなどで売っているブロック状の木材を4つそろえます。木材の厚みがすべて同じになっているか確認しましょう。ここがそろっていないと、冷蔵庫が不安定になります。

また、ブロックではなく厚めの板でも代用可能です。特に木製でなくても、硬いブロック状のものであればかさ上げに使えます。

木製のブロックや板の場合、厚みをそろえるのが面倒です。こういう手間がないのがレンガです。レンガの場合、同じ種類のものを買えば大きさはだいたいそろっています。高さの調整はできませんが、手軽で安く入手できるのがいい点です。

ただし、上に重い冷蔵庫を長期間置くため、レンガが削れる可能性にも考慮しましょう。

小型冷蔵庫であれば、100均で手に入る発泡ブロックの上にベニア板を乗せてかさ上げ台を作れます。ただし、発泡ブロックの耐荷重はサイズや形によっても異なりますし、100均の材料ではベニア板と組み合わせても大型冷蔵庫には耐荷重不足の可能性もあります。

小型冷蔵庫でも重量があるため、耐久性と安全性を考えて実行してください。

残念ながら、ニトリには冷蔵庫のかさ上げ台の取り扱いはありません。しかし代用品として、洗濯機のかさ上げ台が販売されています。こちらは振動する洗濯機専用のため、耐久性や安定性が高いのが特徴です。ただし気をつける点として、いずれも本来の用途外使用のため、あくまでも自己判断・自己責任の上で取り扱う必要があります。

「冷蔵庫の下に置く台にマットは必要か？」と考える方は多いのではないでしょうか。必ずしも敷かなければならないわけではありませんが、床の傷を防ぎたい方・少しでも冷蔵庫の音を小さくしたい方はマットを敷きましょう。

冷蔵庫のかさ上げ台の下にマットを敷けば、当然床が傷つきにくくなります。また、床や壁に伝わる冷蔵庫の振動音の響きを抑制できるのもメリットです。ただし、重たい冷蔵庫を長時間支えているので、素材によってはマットが床に張り付いてしまい跡が残ることがあります。

賃貸住宅の場合は賃貸借契約書で、冷蔵庫下の床についての項目があるかチェックしてください。記載がある場合は内容に従って、対処する必要があります。また記載がない場合でも退去時に傷・へこみによって修繕費用が請求される場合もありますので、マットを敷いておくと安心です。

洗濯機を設置する際にかさ上げは必須といっても過言ではありません。かさ上げ台を設置することで騒音防止や洗濯機下や排水溝周辺の掃除がしやすくなるなど多くのメリットがあります。

さまざまな種類のあるかさ上げ台ですが、その中でも圧倒的に人気なのがふんばるマンです。ドラム式用のかさ上げ台で防水パンの四隅の角に置くだけで簡単に隙間を作れる優れものです。防水ホースを下のスペースに収納できるところも見た目もすっきりして嬉しいですよね。

メリットの多いかさ上げ台ですが、排水管の洗浄作業には地面から最低でも10cm以上のスペースが必要なため、事前に確認しておくことをおすすめします。

今回はかさ上げのメリット・デメリット・おすすめのかさ上げ台について紹介しました。冷蔵庫は重量があり1人で行うのは非常に危険です。かさ上げを行うときは、必ず2人以上で作業しましょう。