冷蔵庫のドアパッキンを交換＆復活させる方法｜自分で交換や補修テープで直せる？

たまに「冷蔵庫内の食品や食材がしっかり冷えていない！」「ドアの閉まりが悪い」と感じるときはありませんか？そうなると冷えにくい庫内をより冷やそうとして、冷蔵庫が必要以上に稼働してしまいます。

冷蔵庫のドアパッキンが劣化やカビにより密閉できなくなると、外気が庫内に侵入して食品を冷やしづらくします。その結果、食材が早く腐ってしまい電気代も余計に掛かります。対策としては、弱い部分を補修テープで補修する、冷蔵庫のパッキン交換などが有効です。

この記事では、冷蔵庫のドアパッキンが密閉できなくなる原因と復活させる方法を解説します。ドアが閉まらなくなった場合の応急処置からパッキン内部の磁石をチェックする方法、自分でパッキンを交換する手順まで紹介しますので、ぜひ参考にしてください。冷蔵庫用のゴムパッキンがホームセンターに売っているかどうかも紹介していますので必見です。

ドアパッキンに汚れやカビが付いていると、隙間ができて密閉性が悪くなり、ドアがきちんと閉まらない原因になります。

冷蔵庫や冷凍庫のドアパッキンは、実はカビが発生しやすい場所です。ドアを開閉する時パッキンは冷気と暖気に触れて結露しやすくなります。さらに食品の出し入れの際、ソースやドレッシングが飛び散ったり、食材の小さなカスが飛んだりしてパッキンに残存しやすいです。

カビは、程々の湿気と食材の栄養を元に繁殖しやすくなります。黒い斑点やシミを発見したらカビの存在を疑いましょう。そのまま放置するとドアの不具合に限らず、新鮮な食材にもカビの胞子が付着してしまいます。

冷蔵庫のゴムパッキンの内部には磁石が埋め込まれています。この磁石の引きつける力もドアがぴったり閉まるためには重要なポイントです。磁石がのひきつける力が弱まっているかは、釘を使えば簡単に確認できます。釘を近づけて、ある程度強く吸引力を感じられれば、磁石には問題ありません。

パッキンが変形していると冷蔵庫のドアがしっかり閉まらなくなります。パッキンをチェックして、変形している場合には蒸しタオルを使いましょう。蒸しタオルでパッキンを温めると、パッキンが柔らかくなって変形が取れやすくなります。

冷蔵庫のドアが閉まらない原因は、パッキン自体の劣化や破れも考えられます。約10年～15年以上経過した古い冷蔵庫のパッキンは、劣化や変形が見られる場合も多いです。最悪の場合、冷蔵庫や冷凍庫内の食材がきちんと冷えない場合もあります。

パッキンの破れについてはテープで補修できます。しかし、テープでの補修はあくまでも応急処置です。破れや変形が見られた場合は、早めにパッキンの交換をするのをおすすめします。

冷蔵庫のパッキンが劣化している場合は、購入してからかなり時間が経っている場合がほとんどです。冷蔵庫の寿命は、基本的に10年前後です。

購入から10年前後経っている冷蔵庫のパッキンに不具合があった場合、もちろんパッキンの交換をすれば使い続けられます。ただし、メーカーの部品保有期間は生産を終了してから約9年のため、そもそも交換用パッキンが手に入らない可能性もあります。

パッキンが劣化してしまった場合は、冷蔵庫を買い替える時期に来ている場合も考えましょう。以下の記事では買い替えにおすすめの冷蔵庫を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

冷蔵庫のドアがきちんと密閉できないと、さまざまな弊害が生じます。例を以下でご紹介します。

• 【冷蔵庫内の食材がきちんと冷えない】ドアが密閉されないと外気が自由に出入りし、食材が冷えなくなります。また、庫内の温度が上がったのが原因で雑菌が繁殖し、食材が腐る可能性もあるため気温が高い夏は特に要注意です。
• 【電気代がかさむ】ドアが密閉されていないと庫内が冷えにくくなり、庫内の温度を下げようとして冷蔵庫が必要以上に稼働します。
• 【食品パッケージの中や冷蔵庫内が結露しやすくなる】低温と高温が入り混じって水蒸気が液化し、結露が発生しやすくなります。

冷蔵庫のパッキンは、掃除次第で復活させられます。買い替えるほどではないといった汚れの場合は、アルコールや次亜塩素酸配合の漂白剤・重曹などで掃除しましょう。強い液体もあるので、正しい取り扱いをしてください。以下で詳しい掃除方法を解説します。

カビや汚れで吸着力が落ちたパッキンを掃除して復活させましょう。掃除の手順を紹介します。

【カビが表面に少し生えている場合】

1. パッキンに付着した汚れやゴミを、布や綿棒などを使って取り除く
2. キッチンペーパーや使い捨ての布巾などにアルコールを含ませ、パッキンを拭き掃除する

※注意：パッキン上のアルコールが十分に乾いたのを確認してから、ドアを閉めてください。アルコールの付け過ぎはパッキンを傷める可能性があります。

【カビがパッキンの奥深くまで繁殖している場合】

1. 次亜塩素酸配合の漂白剤を水で6倍程度に薄める
2. ゴム手袋をし、キッチンペーパーなどに1を湿らせパッキンを拭き掃除する
3. 15分～30分程度そのまま置く
4. 水拭きで漂白剤をしっかり拭き取る

※注意：漂白剤を十分薄めずに使うとパッキンが傷む可能性があります。また、漂白剤は肌に直接触れないようにし、使用後は漂白剤が残らないよう十分に拭き取りましょう。

【カビはないが、汚れがある場合】

1. 少量の重曹に水を少し加えペースト状にする
2. 1を綿棒のようなものに取り、パッキンに塗る
3. 水で濡らしたキッチンペーパーなどでパッキン上の重曹を拭き取る
4. 乾いたキッチンペーパーや布でパッキンを拭き掃除する

冷蔵庫のドアパッキンは約2～3か月に1回の頻度で定期的に掃除をするのがおすすめです。こうすることでカビが繁殖する機会を防いで冷蔵庫を清潔に使うことができます。ただし、パッキンに汚れが付いた場合はすぐに拭き取るようにしてください。

パッキン掃除をする際はついでに冷蔵庫内の掃除もしてしまうと効率的です。食材はクーラーボックスなどに保管しておきましょう。冷蔵庫内の掃除は重曹スプレーを作りきれいな布に含ませて拭き、汚れがひどい場合には直接スプレーをかけましょう。冷凍庫に霜がある場合は取り除きましょう。

パッキンが割れたり変形したりしている場合、パッキン自体の交換が必要です。メーカーや業者にパッキンの交換をしてもらうのが一般的ですが、慣れている方は自分で交換もできる可能性が高いです。以下では交換の方法や手順を詳しく紹介します。

パッキンを自分で掃除しても復活しない場合は、メーカーや業者にパッキン交換を依頼してください。メーカーの無料保証期間中は、無料でパッキンを交換する場合もあります。

株式会社ダスキンでは、ドアパッキンを含め冷蔵庫・冷凍庫内の掃除をする「冷蔵庫クリーンアップサービス」を20,000円（税込）程度で提供しています。また業務用冷蔵庫・冷凍庫のドアパッキンの交換サービスが可能です。

ドアパッキンの掃除や交換に自信のない方は、失敗を避けるためにも、積極的に業者を活用してください。

冷蔵庫のパッキンには「ネジ止め式」と「嵌め込み式」の2種類があります。パッキンの内側を少しめくってネジの頭が見えればネジ止め式、ネジが見当たらない場合は嵌め込み式です。パッキンの種類の違いによって取付け方が異なります。

新しいパッキンを購入するには、お使いの冷蔵庫の型式と合うものを選びましょう。まず自宅にある冷蔵庫の型式をチェックします。メーカーによって冷蔵庫のどの部分に型式を記載してあるかは異なる点にご留意ください。

多くのモデルは冷蔵庫の扉の内側に、型式・製造年などを記載したシールが貼ってあります。型式が判明したら、専用のパッキンをメーカーサイトや専門店などで探してください。

パッキンを交換する手順を紹介します。

【ネジ止め式】

1. パッキンの上部（または下部）と左右の中央までのネジを全部外す
2. ネジを外した部分のパッキンを少し浮かすように外す
3. パッキンを外した部分に、新しいパッキンをネジで留める
4. 残りの部分も同様に、古いパッキンのネジを外して新しいパッキンに入れ替える

【嵌め込み式】

1. 古いパッキンを剥がすように外す
2. 溝のホコリや汚れを掃除する
3. 新しいパッキンを四隅の角→中央→残りの順に嵌める

あくまで一般的なやり方のため、冷蔵庫の取扱説明書にパッキン交換の仕方が記載されている場合は、そちらの方法に従ってください。

冷蔵庫のパッキンは、基本的にホームセンターでは売っていません。パッキンを取り替える場合は、以下の方法で購入する必要があります。また、購入の際はお使いの冷蔵庫の型番をチェックし、適した製品を選んでください。

• Amazon・楽天などのインターネット通販で注文
• メーカーへ直接注文
• 家電量販店を通して取り寄せ

ドアパッキンを新しくしたくても手に入らない、または届くまで時間がかかることはあると思います。そのままにしておくと冷蔵庫の効果が落ちてしまうので、すぐにできる処置を以下で紹介します。

冷蔵庫のドアパッキンが使えなくなりドアが密閉しない場合は、応急処置としてドアストッパーが有効です。突然パッキンが破損して交換が必要になっても、即座に業者を呼んでパッキンを交換できない場合も多くあります。

パッキン交換が終わるまでの間、冷蔵庫内の食材をしっかり冷やしておくには、100均やホームセンターなどで購入できるドアストッパーが安くて機能的です。

冷蔵庫のドアパッキンが駄目になった際、ドアストッパーが家にない方もいるのではないでしょうか。その際に応急処置として使えるのがマスキングテープです。

マスキングテープでドアと本体を止めれば冷蔵庫のドアを密閉できます。マスキングテープは何度か貼り直しでき、他のテープ類に比べてベタつきも残りにくいです。ただしあくまで応急処置なので、できるだけ早く適切な処理を行いましょう。

冷蔵庫のドアパッキンを長持ちさせるには、定期的にお湯や中性洗剤などで拭き掃除しましょう。常に清潔に保っておくとパッキンに汚れやカビが定着しにくくなります。またパッキンの状態を把握しておけば「突然ドアが閉まらなくなった！」といったハプニングを防げます。

また、定期的な掃除はもちろん、汚れがついた時にすぐに拭き取るのも重要です。ついたばかりの汚れは簡単に落とせるので、冷蔵庫が汚れてしまった時はすぐに拭き取るようにしましょう。

冷蔵庫のドアパッキンはカビや劣化により密閉性が悪くなります。ドアがきちんと閉まらないと感じたら、パッキンの状態を確認して掃除や交換をしましょう。ドアパッキンが正常なら冷蔵庫内の食材を効率良く冷やせます。掃除や交換を行って、美味しく食材を保管できるようにしましょう。